☆ランキング参加中☆
初期と言っても、間違いなく自分の人生の一部であるから、読み始めるとキリがない、すべてに興味深い事実がならんでいる。誕生の記録、いや誕生前からスタートして、赤い縁取りのページが５２週（＝５２×７日＝３６４日≒３６５＜１年＞）設けてある。１才～２才も同様に５２週で、緑の縁取りのページ、２才～３才も５２週・オレンジの縁取りのページが続く。
自分の記憶のうすい頃のことだから、「そうだったのかも」とか「今も同じだなぁ」とか「この時の影響がもしかしたら、今も！？」とか感じ方は様々だが、読み進めば進むほど、「ありがたい」「大変だっただろう」「ここまで考えてくれた」という親や周囲への感謝の念を抱かざるを得なくなる。自分の子ども達にも、それぞれの育児日記（第一子分しかまともに書いてなさそうだが・・・(笑)）というか記録をもとに語る場を作りたいものだ。
今回、一番紹介したいのは、やはり「よろこびのページ」である。赤ちゃんが生まれた時の感激はどうでした？で始まるページである。次のページには、赤ちゃんの名前についてのスペースがあり、僕の場合、命名の由来というよりも、名前の漢字の画数のことが中心に記された記載が続く。自然にあたたかい気持ちに包まれてくる気がする。
よろこび
「オギャー」という元氣のある,第一声。（出生：午前一時四十九分）
「ほー、元気な坊ちゃんだ」という助産師さんの声、「どっちですか。どっちだったのですか。」と私は念をおす。待望の男の児。ヨカッタ。ヨカッタ。ヨカッタ。・・・・
もう何もいうことはなかった。すべてが終わったと思った。
夜が明けて、我が体をやっと、赤ん坊のベッドに近づけた。鼻が高く、寝ている目の切れ目は大きい。口はかわいく引き締まり、髪の毛は真っ黒。想像していたよりずっと大人びた男の児らしい、凛々しい顔だ。ただもううれしさで、泣けて泣けて仕方がなかった。
助産師さんが沐浴をさせながら、おっしゃった。「きれいな赤ちゃんですねー。身体の均整がとれていますｮ。丈夫で育てやすいでしょう。」そして、誰もが口にする事は①鼻が高い②髪の毛が黒い③耳が大きい④色が白い⑤目が細い⑥日が晴れたような顔をしている「無事にお産がすみましたから～、ぐっすりと眠りましょう。赤ちゃんもよく眠りますよ～。」「そして、産後は食事をじゅうぶんに食べましょう。あっさりしたものよりは栄養の高い、消化しやすいものを摂りましょうね～。」
＜献立の覚書き＞
朝→御飯（二杯） お茶 大根の塩漬け みそ汁 生卵 のり
昼→御飯 みそ汁 お茶 漬物 刺身 ほうれん草和え 卵とかしわの油炒め
夜→御飯 みそ汁 お茶 漬物 雑煮 鯛のから揚げ 野菜と豚肉の煮つけ
感激のよろこびには、単純に初産の感動や生命の神秘を体感して得たものだけでなく、その時代要請や家族親族との関係性が大きく関与していたことが見て取れる。そう、字消しの部分だ。母の感じていた明らかなプレッシャーは、父方の親族からのものだったのだろうか、母に確認しておきたい。
検索人気リンク
