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Big smile please!

はぃ青春の日々4 久子さんへのこだわり

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居酒屋では煙害が当たり前の時代だった。

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#ライフスタイル

 ゆうべはコンパだった。サヨナラコンパだった。ボクは久々に胸をつまらせていた。久子さんとの別れを最初のうちは意識していなかったはずなのに、コンパが進行するにつれて、少しずつ辛く思えてきたのだと思う。

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 久子さんに花束が贈られたり、久子さんに親しく寄って話す人がいたりするたびに小さいものではあるが、ジェラシーがボクの胸を苦しめた。実は、その日の夕方、つまりコンパの事前に、また久子さんはボクとの関係の決算として「モノ」をくれていた。今思えば自分の気持ちを抑圧しないためには、その時が最後のチャンスだったはずだ。ちなみに、モノ箱入りワレモノ注意が見てとれる、そこそこの重みもあるプレゼントだった。

 

 ボクは、前回の「モノ」でショックを受けたからだろうか。それでも初対面の時に感じた自分とのつり合いのなさのせいだろうか。あるいは、日頃の付き合いにおける、様々な記号のせいだろうか。『マメのお返しに「モノ」なんていらない!』そう一言、言いたかった。腹の底では怒りをためているのに、その言葉をぶつけるまでいかなくても、その一端でも紡ぎ出すことさえできなかった。(実際、渡されたモノにも当たれやしなかった)

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 大学の社会学講義の雑談として、女性との交際経験がない貧乏男は、資本主義社会の中では一般的に、その未経験の立ち位置からなかなか抜け出すことはできないというようなことが話題になっていた。その大学助教授は、経験を持たざる者はずっと持てないまんま。まるで資本主義経済の被搾取者のようだね~。」と、うすら笑いを浮かべながら話をした。モテナイ君はずっとモテないままになりがち。この真実の的を射た年輩者の話を、ボクは自分のこととして、受け止めなければならなくなっていた。まぁ、久子さんは、ボクの「いい雰囲気の飲み屋さんにご一緒しましょう」の提案はおろか、夜二人きりの場を頑なに持ってくれなかった。女性経験を積む以前の問題だった。女性へのアプローチの練習台にはなっていたのかもしれないが・・・・。

 

 コンパが終わって帰宅して、すべてがわかった。寝つけなかった。身体にアルコールを入れた日は、だいたい寝つきがよくなるのが、ボクの傾向なのだが・・・・。最初から、久子さんとはうまくいくわけがないと感じてはいたが、やはり、こだわっていたのだ。久子さんへのマメ、彼女のニーズを拾い、彼女の仕事を手伝い、彼女に好かれるように色々と奉仕的に活動したこと自体が、ボクの大学生活の活力になっていたのだ。ボクの勝手な思い込みが大きいが、ある時期、久子さんをつくばにおいて自分が独占しているような気分になっていたからだ。

 

 いつか、ある女に、男の側の女性へのマメな奉仕へのお返しが「モノ」で来ることについて、それは年上の女性の上手さだと説いたが、ボクはその夜、「モノ」に手紙がはさまっていないか二度、確かめた。せめて、最後のお別れには記号でなく、久子さんの心からの文字が欲しかったのだ。全く「好き」なし、「スキ」なし=隙なし。今思えば、最終的にこんなに悶々としたサヨナラコンパ後を迎えるのであれば、紳士的に行き過ぎたんだと思う。一度くらい、彼女がプレゼントを出す前に、彼女の手を引いて抱き締めてみればよかったんだと思う。

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