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「なんだか、新しいドラマの形を見ている気がする。」この感想が正しいし、真実に近いんだと思う。だって、題名がまず、パリピだよ。既知の事実だと思うが、しつこく述べると、パリピ＝パーティピープル＝クラブ、フェス、ハロウィンナイト、クリスマスイベントなどノリのよい集まりに参加したり、仲間うちでパーティをよく開いたりする人たちである。そのパリピを、中国は三国志時代の軍師である孔明と結びつけるわけだから、新しくて当然か。
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「どう新しいのか？」という視点で書いた方がわかりやすそうだ。新しさ①：中国の歴史からのタイムリープ（スリップ）ものであること。主役の孔明自体も高名な軍師であるし、そのキャラをそのまま、現代の日本にもってきたのも新しい。三国志のなかの色んな逸話をドラマのストーリーにかこつけている点がおもしろい。その影響もあって、時々入る、三国志時代のシーン、中国語だけで繰り広げられるシーンが新しい。
新しさ②：ドラマ仕立ての音楽番組であること。現にアーティストとして名のある活躍をしているものを、わき役として出しながら、彼らのパフォーマンスの時間をしっかりと確保した設定になっている。個性的なアーティストが出てる！出てる！世界的シンガー役のアヴちゃん、人気シンガーいりおもて役の菅原小春、歌手で俳優の森崎ウィン、何でもこなすスーパーアーティスト役の関口メンディー、ラップ界のカリスマ役のＥＬＬＹ、天才編曲プロデューサー木戸役の長岡亮介。
特に最後に紹介した、ギターリスト長岡亮介は、主役で、これから光るぞのアーティスト原石・月見英子役の上白石萌歌とのセッションシーン、何だか「こんなのありなんだね」と思わせる組み合わせで実現した特別な時間に感じられた。巷でもネットニュースになるくらい、貴重な映像と話題になったようだ。しかも、まだ、『パリピ孔明』としてはドラマ前半だから、隠し玉のアーティストが出てくる可能性も大だし、関口メンディーやＥＬＬＹはまだ、そのパフォーマンスの発揮場面は少ないままなので、今後に期待大でしょう。
新しさ③：SNSやネット世界でのバズリ（流行り）を第一義にしているように見えること。ドラマ部門の視聴率ベスト１０に入りきれない『パリピ孔明』ではあるが、先ほど、触れたような貴重な音楽セッションや、役になりきったアーティストたちの、いつもとはちょっと違ったパフォーマンスのシーンが次々とネット上で語られ、ネット話題には事欠かない状態が続いている。Youtubeにも、ドラマの音楽シーンの断片がいくつもUPされている。ドラマのストーリー上も、１０万いいね獲得合戦とか、ゲリラライブに関するネット情報収集があったりして、現状のリアルな世界を映し出している。
関連して、一番の隠れたウリは、というか、本当は隠れたり、隠されたりはしていないのかもしれないが、、、、あの幾田りら、今最も世界を席巻している日本人アーティストとも言える彼女の書下ろし曲『DREAMER』がメインの売り出し曲となっていることだろう。歌うま女優の上白石萌歌を英子に起用しているのは、このドラマ企画の一番の目玉であるところだが、英子ならぬEIKOとして、ドラマ内で披露してきた「真夜中のドア」や「タイム・トラベル」なども収録したアルバムを出すリアルなアーティストとして売り出していくことも同時進行している！すごいことだ。
「批判した～い」ポイントとしてはここから。でーもー、ここまでやるなら、もっと事前に幾田りらと上白石萌歌とのからみのある特集番組とか組めなかったのだろうか。幾田りらもだけど、YOASOBIとのコラボの方がインパクト大だったのでは？
もう１つ、残念なのは、もっと事前のタイミングで、少なくともあともうワンクール早いドラマシーズンで実行してほしかった。そうすれば、多くの人もお気づきだろうが、ジャニーズ問題で大揺れの芸能界・エンタメ界・歌唱界だから、その穴埋めにも入れただろうし、一番期待できるのはNHK紅白歌合戦にも切り込んでいけたはずなのに～。先見の明が・・・・。題名に孔明、諸葛孔明を冠するのであればなおさら、そこら辺を軍師策略的にいけなかったのか。
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